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通信高校生が「研究者」になるために必要な進学プラン

目次

研究者ってどんな仕事?想像以上におもしろい世界

「研究者」と聞くと、白衣を着て試験管を振っている理系の人をイメージするかもしれません。でも実際の研究者は、理系だけでなく文系にもたくさんいます。たとえば、以下のような分野で活躍しているのが研究者です:

  • 宇宙の起源を探る天文学者
  • 環境問題に取り組む生態学者
  • AIの進化を解明する情報科学者
  • 昔の言葉や文化を研究する言語学者
  • 社会の成り立ちを考える社会学者

研究とは、「なぜ?」「どうして?」という素朴な疑問をとことん突き詰めて、世界を少しずつ前進させる営みです。日々の暮らしの中では気づかないようなテーマを深く掘り下げ、新しい視点を提供することができます。

また、研究の成果は学会発表や論文だけで終わりません。医療の進歩や、教育の改善、国際問題の理解など、社会にも大きな影響を与える可能性があります。つまり、研究者とは「世界を変える問い」を持つ人たちなのです。

研究者に求められる3つの力

  1. 好奇心
     「面白そう」「知りたい!」という感情が研究の原動力。ふとした疑問を大切にできる人ほど、研究に向いています。
  2. 探究心
     途中で答えが出なくても、粘り強くデータを集め、考え続ける力が必要です。失敗や行き詰まりも、研究の一部。
  3. 想像力と柔軟性
     仮説を立てたり、新しい視点を見つけたりするには、型にとらわれない発想が大切。通信制で学んだ経験も武器になります。

「研究者=超頭がいい人」というイメージがありますが、実際は“自分の問いを持ち、それに向き合い続ける人”が研究者です。だからこそ、自分のペースで深く考えることに慣れている通信制高校生にこそ、研究の道は向いていると言えるのです。


通信制高校からでも研究者は目指せる!

「研究者になるなんて、自分には無理かも…」
そう思っている通信制高校生は少なくありません。でも実際には、通信制出身で大学に進学し、研究者として活躍している人もいます。

なぜなら、研究者を目指す道はひとつではないからです。高校時代の偏差値や通学状況よりも、「大学で何を学び、どんな問いを持ち続けるか」が重要になります。

通信制高校で身につけやすい“研究者向きの力”

  • 自学自習の習慣
     通信制高校では自分でスケジュールを立て、学ぶ姿勢が求められます。これは、研究活動に不可欠な「自律力」と「計画性」を自然に養う訓練になっています。
  • 情報を調べ、まとめる力
     レポート提出中心の学習スタイルは、資料を集めて自分の言葉で表現する力を育てます。これは論文を書く力と直結します。
  • 多様な視点をもてる柔軟性
     通信制高校には、さまざまな背景を持った生徒が在籍しています。日常的に異なる考え方に触れることは、研究者としての視野を広げるきっかけになります。

実際に研究者を目指した通信制高校生の声

「最初は不安でしたが、大学で研究室に入ってから“自分で調べて深める”ことが楽しくなりました。通信制時代に身につけた勉強法が今の研究生活にも活かされています」

このように、通信制高校という環境で育った強みは、大学以降の学びでもしっかりと武器になります。研究者に必要な基礎力は、今からでも少しずつ育てていけるのです。


研究者になるにはどんな進路がある?

研究者を目指す場合、高校卒業後の進路選びはとても大切です。ただし、決して一本道ではありません。ここでは、大学から大学院へと続く一般的な流れを紹介しつつ、通信制高校生でも取りやすいルートを整理します。

大学→大学院→研究職の基本ルート

  1. 学部(大学)で基礎を学ぶ
    • 理系なら理学部・工学部、文系なら文学部・社会学部など、興味のある分野に進学します。
    • 3年生頃からゼミや研究室に所属し、専門分野を深めていきます。
  2. 大学院(修士課程)で研究を本格化
    • 2年間の修士課程では、個別の研究テーマを設定し、論文を作成します。
    • ここで「研究者」としての基礎力が身につきます。
  3. 博士課程に進む or 研究機関・企業へ
    • より高度な研究を志す場合は博士課程へ。
    • また、修士卒で企業の研究職や公的研究機関に進む人もいます。

通信制高校生の進学方法と注意点

  • 総合型選抜(旧AO入試)を活用する
     研究への関心や探究経験をアピールできる入試です。評定や出席に自信がない通信制高校生にも適しています。
  • 進学後のゼミ選びがカギ
     大学に入ることがゴールではありません。自分の興味に合ったゼミや指導教員を見つけることが、研究者への第一歩です。
  • 大学の研究実績をチェック
     大学によっては研究に力を入れていない学部もあります。志望大学の研究活動や卒業生の進路も調べておきましょう。

研究者を目指すなら、入試段階から「将来やりたいテーマ」を意識しておくことが大切です。


研究者志望におすすめの大学と選び方

研究者を目指す通信制高校生にとって、「どの大学を選ぶか」は、未来の研究環境を大きく左右する重要な選択です。ここでは、大学の選び方のポイントと、研究者を目指しやすいおすすめ大学をいくつか紹介します。

大学を選ぶときのチェックポイント

  1. 研究設備と教授陣の質
    • 興味のある分野で著名な教授がいるか
    • 研究室の活動が活発か(大学HPの研究室紹介などで確認)
  2. 大学院への進学実績
    • 学部から大学院に進む学生の割合
    • 他大学の大学院への進学が多いか、学内に継続できる環境があるか
  3. 探究活動を重視するカリキュラム
    • 自由研究やプロジェクトベースの学びがあるか
    • 総合型選抜で探究経験を評価してくれるか
  4. 研究に打ち込める雰囲気か
    • 学生の意欲が高く、静かに学べる環境が整っているか
    • 外部の研究機関や企業との連携があるか

通信制高校出身でも目指しやすい大学(例)

● 筑波大学(偏差値:約60〜67)

  • 探究活動に力を入れており、高校時代の研究経験が評価される傾向
  • 総合型選抜での受け入れも充実

● 東洋大学・文学部・社会学部(偏差値:約55〜60)

  • 独自の探究型入試があり、通信制高校生の受け入れ実績も豊富
  • 研究基盤も整っており、学会発表の機会もある

● 京都産業大学(偏差値:約50〜58)

  • 実証的な学びに力を入れており、地域課題を研究テーマにできる
  • ゼミ活動が活発で、研究初心者でも入りやすい雰囲気

偏差値よりも「研究テーマにマッチしているか」「学び続けられる環境か」を重視することが成功のカギです。


“研究したい”を伝える!進学に向けた準備法

「研究者になりたい」という思いを進学に活かすには、その気持ちを“言葉”と“行動”でしっかり伝える準備が必要です。ここでは、総合型選抜などで評価される具体的な準備方法をご紹介します。

1. 自分の「問い」を明確にする

研究者を目指すなら、「どんなことを深く探究したいのか」を自分の言葉で言えるようにするのが第一歩です。

たとえば:

  • なぜ昆虫の行動に興味を持ったのか
  • SNSと若者の精神状態の関係が気になる理由
  • 昔から水に関する環境問題に関心がある など

高校での体験や日常の疑問から出発してOK。「なぜその分野なのか?」を深掘りしてみましょう。

2. 探究活動を形に残す

通信制高校では授業外の活動が評価されやすいため、自主的な探究があれば、それを「見える形」で残しておくのがおすすめです。

例:

  • 調べ学習やレポート(Wordで記録、印刷して提出可能)
  • 実験ノート、読書記録、フィールドワークの写真と記録
  • スライドにまとめてプレゼン形式で提出できるように準備する

必ずしも専門的でなくてOK。「自分の問いに向き合った姿勢」が伝わるかがポイントです。

3. 志望理由書で「研究したい理由」を語る

大学のアドミッションポリシーに沿って、「なぜこの大学なのか」「どんな研究をしたいか」を丁寧に言語化することが求められます。

たとえば:

  • 「人の心を理解したくて心理学を学びたい」
  • 「水資源の公平な分配に関心があり、国際協力を学びたい」

そのうえで、

  • 「この大学の○○ゼミに興味がある」
  • 「○○教授の研究に共感している」などの情報も加えると説得力が増します。

4. 面接や小論文の練習も欠かさずに

志望理由書と一貫した内容を話せるよう、模擬面接や小論文の練習もしておきましょう。

面接でよく聞かれる質問

  • なぜこの分野に興味があるの?
  • どんなことを研究してみたい?
  • 自分の強みや課題は何だと思う?

✍ 小論文でよく問われること:

  • 自分の興味を持ったテーマに対する意見とその理由
  • 社会問題への自分なりの視点や解決方法

5. プロのサポートを活用する

研究への情熱を伝えるためには、文章の整え方や面接の練習方法について第三者のアドバイスを受けるのが有効です。

おすすめの相談先

  • 総合型選抜に強い塾や予備校
  • 通信制高校の進路指導担当の先生
  • AO入試専門の個別指導サービス

自己流だけでは伝わりにくい部分を、プロの添削で客観的に補うことが、合格への近道です。


研究の夢を“現実”に変えた通信制出身の先輩たち

「通信制高校から研究者に?」そんな疑問を持っていた先輩たちも、進学と努力を重ね、夢を形にしています。ここでは、実際に研究の道へ進んだ通信制高校出身の先輩たちのエピソードを紹介します。

先輩①:「心理学で“生きづらさ”の正体を探りたい」

名前:由梨さん/進学先:法政大学 文学部 心理学科

中学時代に不登校を経験し、人との関わりに悩んだことがきっかけで、通信制高校に進学。学び直す中で「心の仕組み」に興味を持ち、大学では心理学を志望。高校ではオンラインの心理学講座を受け、独自に「感情と言葉の関係」についてレポートを作成。総合型選抜で出願し、志望理由書では「自分自身の経験を通して他者理解を深めたい」と伝えた。

現在は心理学の研究室で「自己肯定感とSNS使用の関係」について卒論を執筆中。

先輩②:「昆虫行動の不思議に取り憑かれて」

名前:智樹さん/進学先:名城大学 農学部 応用生物化学科

地方の通信制高校で理科のレポートに夢中になり、虫の観察を続けていた智樹さん。自宅で飼育したクワガタの行動を記録し、「光の強さと行動パターンの関係」を調べたことを志望理由書にまとめた。写真と観察日誌を資料として提出。面接では「将来は農業と昆虫の関係を解明したい」と熱く語った。

今は大学で昆虫のフェロモン研究に取り組んでいる。

先輩③:「平和構築と教育に関心を抱いた高校時代」

名前:愛さん/進学先:立命館アジア太平洋大学(APU) 国際教養学部

小学生のときにいじめを経験し、中高一貫校を中退。通信制高校に転入してから国際問題に興味を持ち、「世界の子どもたちが安全に学べる環境」をテーマに探究活動を続けた。高校では英語と国際協力の自主学習を進め、フェアトレード商品を扱う店舗でボランティア活動も経験。

総合型選抜では「教育を通じた社会の再建」に関するビジョンを語り、合格。大学では国際教育と開発を学び、フィールドワークにも参加中。


大学院ってどんな場所?なぜ必要?

研究者になるための最終ステップともいえるのが「大学院」への進学です。高校生のうちはなじみのない言葉かもしれませんが、大学院は研究の中心地であり、知の最前線を支える人材を育てる場所です。

ここでは、大学院の基本から、実際にどんな日々が待っているのかまで、わかりやすく紹介します。

修士課程と博士課程の違いとは?

大学院は大きく分けて「修士課程」と「博士課程」の2段階があります。

  • 修士課程(一般に2年間)
    大学卒業後、より専門的なテーマで研究を深める期間。研究職を目指す人はもちろん、専門性を高めたい一般企業志望の人も進学します。
  • 博士課程(一般に3年間)
    研究職・大学教員など「研究を仕事にする」道に進む人が進学。修士での研究をさらに深め、自身で新しい知見を生み出す力が求められます。

ポイント
多くの大学では、博士課程まで修了することで「研究者として独り立ちできる」とされます。

実は知られていない、大学院の“リアルな生活”

研究者になるには、学びの継続が不可欠ですが、金銭面や生活との両立も重要な課題です。

  • 研究費・奨学金の支援制度
    日本学生支援機構(JASSO)の奨学金をはじめ、各大学の独自制度も充実。特に理系では「科研費」など研究費の補助も受けられることがあります。
  • TA(ティーチング・アシスタント)やRA(リサーチ・アシスタント)制度
    大学院生が学部生の授業補助や研究補助を行う制度で、活動に応じて報酬が支払われます。これによって、研究と生活費を両立する学生も多くいます。
  • 研究室の人間関係や生活リズム
    指導教員との関係やラボの文化も大切な要素です。研究仲間と支え合いながら切磋琢磨する環境が多く、孤独になりがちな研究生活に安心感をもたらしてくれます。

「論文を書いて終わり」じゃない!研究と社会とのつながり

大学院での研究は「世の中に役立つ知見を生み出す」ことが最終目的です。分野にもよりますが、以下のような形で社会との接点が生まれます:

  • 教育:学校現場での教材開発や教育政策に応用される研究
  • 医療:治療法の改善や病気の原因解明につながる医学研究
  • 社会:差別、貧困、環境問題など、現代的な課題に取り組む研究

また、修士論文や博士論文は「学術論文」として公表され、学会で発表したり、時に企業や行政との共同研究にも発展します。

大学院は「研究する場」であると同時に、「社会とつながる実践の場」でもあるのです。


まとめ|研究は、問いを持つあなたの未来につながる

「研究者になる」と聞くと、なんだか特別な才能が必要なように思えるかもしれません。でも、研究の原点は「なぜ?」「どうして?」という素朴な疑問です。

通信制高校に通っているあなたも、日々の経験や興味の中で、きっと何かしらの「問い」を持っているはずです。それは他の誰かと比べられるものではなく、あなただけの視点から生まれる大切な種です。

「遠回り」に見える道こそ、深みを生む

通信制高校という道を選んだ背景には、さまざまな事情があるかもしれません。でもその道のりで得た「自分と向き合う力」「多様な価値観への理解」「時間の使い方を工夫する力」は、研究者にとって欠かせない素養でもあります。

他人より時間がかかるように見えても、その分だけ、じっくりと「問い」に向き合える強さが育まれます。

学びに遅すぎることはない

高校生のうちから「研究者になりたい」と思っても、今すぐ完璧な進路が決まっていなくても大丈夫。大学での学びを通じて、少しずつ興味の方向性が明確になり、研究テーマが見えてきます。

進学方法も、通信制高校から挑戦しやすい入試制度が整ってきており、支援してくれる人たちもたくさんいます。

あなたの「問い」が、未来の誰かを助ける

研究は、単なる知識の追求ではなく、社会や人の暮らしに寄り添う営みです。あなたがこれから発見する何かが、将来、誰かの希望や解決策になるかもしれません。

その第一歩を踏み出す準備を、今日から始めてみてください。
あなたの問いが、あなたの未来を照らしてくれます。

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